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セラピストの主観性と客観性を考える
~ 臨床でつじつまを合わせるために ~

夢創の會
こばやし整形外科
島倉嘉仁

【はじめに】
 臨床では目の前の患者さんが何に困っているのかということを踏まえ、理学療法評価を実 施し、セラピストは様々な情報のつじつまを合わせていく。対象者の数だけ愁訴があり、ま た目標も異なるように、セラピストの数だけつじつまの合わせ方は異なり、正解はないと考 えている。セラピストは得られた情報をフラットに受け入れ、記憶し、生じている現象から 立てた数々の仮説の検証を重ねることで、無意識のうちにプライオリティの選択をしている と考えられる。セラピストには現象について「何故か?」という疑問を抱くことが要求され、 つじつまを合わせていく思考過程の中で主観性を客観性に導くことが効果的な治療を導くの ではないだろうか。今回は、私が臨床で感じた「何故か?」という疑問から話を展開してい きたい。

【症例紹介】
30 歳代 女性 診断名:右腸脛靭帯炎 趣味:ジョギング 職業:保育士
愁訴:走ると右膝が痛い。走れなくてつらい。
経過:2/25 の東京マラソン直前の練習から痛みが出始め、当日は1km 付近で痛くなってしまっ た。その後我慢して走り続けて完走。翌日にも痛みが治まらず当院受診となる。

【所見】
Squatting test 陽性(下腿内旋位)
関節可動域:膝関節屈曲130° 伸展+ 10° 股関節屈曲100°  足関節問題なし
   体幹回旋(左)20°  肩関節屈曲(右)160°(左)140°
機能評価:片脚立位において体幹右側屈と足底部内側面の浮き上がりが認められる。立位で の体幹回旋において右骨盤の前方回旋に可動性低下を認める。また、座位においては胸腰椎 の左回旋の可動性低下を認める。
肩甲胸郭関節においては肩甲骨の上方回旋と内転の可動性 低下を認める。肋椎関節においては肋骨の挙上に可動性の低下を認める。

【内容】
 体幹の柔軟性低下は下肢への負荷を強め、関節への剪断力を生じる原因になると考え、骨 盤と脊柱、肋骨、肩甲骨の可動性に着目した。体幹の可動性が下肢に与える影響について述 べていこうと考えています。

【おわりに】
 思考過程での思い込みと検証方法の不足または誤解があるかと思います。当日は経験豊か で豊富な知識を備えた諸先生方からのご意見とご指導のほど、よろしくお願い致します。

関連動画※動画を見るには
「肩関節障害に対する理学療法」 7巻 第7回 肩の可動域制限その1 【1/1】
「肩関節障害に対する理学療法」 8巻 第8回 肩関節の可動域制限その2 【1/1】